みなさま、こんにちは。尼崎東警察署長の北尾です。
今回は犯罪被害者支援についてお話します。
まず初めに、犯罪被害に遭うということは、とてもつらく悲しいことです。
犯罪被害者やそのご家族等は、突然命を奪われる、怪我をするという直接的な被害だけでなく、事件による精神的ショックや経済的な負担を負うなど様々な問題に苦しめられます。
そのため、兵庫県警察では犯罪被害者やそのご家族に対して病院への付添いや各種支援制度の教示、捜査状況の説明や捜査活動に協力していただく際の付添いなどの支援活動や、精神的・経済的な支援制度を運用して、犯罪被害者やご家族等の支援に取り組んでいます。
精神的な支援については、犯罪被害者等からの相談の受理、臨床心理士等の資格を持つ被害者支援カウンセラーや委嘱相談員によるカウンセリングを行っています。
予期せぬ犯罪に遭われた方は、被害による精神的な不安を感じることや、心身の不調に陥ることがあり、心の回復を援助することは非常に大切です。
次に、経済的な支援についてですが、まず国の制度として「犯罪被害給付制度」があります。
これは、殺人などの故意による犯罪行為により死亡された被害者のご遺族の方や、重傷病又は障害が残るといった重大な被害を受けた被害者の方に対して国が給付金を支給するものです。
給付金の種類は、遺族給付金、重傷病給付金、障害給付金の3種類があります。
また、兵庫県警察の経済的支援制度として、身体を傷つけられる被害に遭われた方は、警察に提出する診断書の入手費用や初診料を補助する制度、性犯罪被害に遭われた方には、初診から3回目までの診察・処置費用や性感染症検査料を補助する制度、その他にも様々な経済的支援制度があり、それらは兵庫県警察のホームページ(犯罪の被害にあわれた方へ)にも掲載していますのでご確認ください。
そして、兵庫県警察では、「被害者こころの電話」を開設しています。
「被害者こころの電話」は、犯罪被害給付制度のお問い合わせをはじめ、被害に遭われた方や、そのご家族等の悩みや不安を軽減するカウンセリングに対応しています。
電話番号は
フリーダイヤル 0120-338-274
土、日、祝日、年末年始を除く
9:00~16:00
です。
また、性犯罪の被害に遭われた方のための相談窓口として、県警の性犯罪被害110番電話に接続される、
性犯罪被害相談電話全国共通番号「#8103(ハートさん)」
があります。
この相談電話には、24時間女性警察官が対応していますが、女性警察官が用件中で電話に出られない場合は、相談者のご意向を確認の上、男性警察官が対応しています。
その他、警察以外の団体でも被害者支援は行われています。
その一つとして、兵庫県公安委員会から犯罪被害者等早期援助団体の指定を受けた
公益社団法人 ひょうご被害者支援センター
という団体があります。
ひょうご被害者支援センターは、犯罪被害者やその家族が抱える様々な負担を軽減するための支援を行うとともに、社会全体で、被害者等をサポートできる環境作りに寄与することを目的に活動している民間の被害者支援団体であり、電話、面接による相談対応や、病院、検察庁及び裁判所への付添い、裁判の代理傍聴など、被害者等のニーズに応じた支援や、被害者支援に精通した弁護士による法律相談、臨床心理士によるカウンセリングといった面接相談に対応しています。
最後になりましたが、毎年11月25日から12月1日までの1週間を「犯罪被害者週間」として相談窓口の利用促進と各種支援活動の周知を図っていますが、警察では本年11月1日から12月1日までを「犯罪被害者支援月間」として集中的に広報啓発活動に取り組んでいます。
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尼崎東警察署長
北尾 祐一













